声優になるには若くないといけない…。
30代の俺、私には到底不可能…。
そう思っている方は多いのでは無いのでしょうか。
実際、声優業界に足を突っ込んだ私からすると、
「決してそんなことはない!!」
と声を大にして言いたい。
だがしかし!!!!!
ここからがこの記事の本題なのですが、あなたは声優になって何をしたいですか?
もし私みたいに「ラブコメの主人公になりたい」と思っている方は、30代からだと到底厳しいと思うし、そんな方聞いたことありません。
また女性の方だと、30代でデビューして「声優アイドル」を目指すのは流石に厳しいかもしれません。
それはなぜか…
【事務所、業界が求めていないから】です。
さあ、このまま話ても分かりにくいと思いますので、順を追って説明していきます。
なぜ若い方がいいのか

声優業界では、デビューは25歳くらいまでと言われています。
なぜかというと、まだ人生経験が経験が浅く知らないことが多いため、教え込むには適しているからです。
一から業界のことを教えていくので、もちろん吸収力のある若者が選ばれやすい。現状の実力よりも、将来性があるかで決まったりします。
特に女性の場合は、若さやルックスが大きな評価に関わってきたりします。
若ければ若いほどいいと言われますので、中には10代から使ってもらえたりします。
つまり、業界が1人の人気声優として育成しやすい人が選ばれます。
さて、我々30代はどうか。
すでに社会人としての経験を持ち、自分の考えを持っている。
相手の意見に対して「自分は違うな」と少しでも思ってしまう。
そうゆう意識がすでに学びを阻害しています。
若い子は素直に、何一つ疑問も持たず言われたことに取り組み結果を出してくれる。
そこが若いこと、我々社会人を経験してきた人間との差です。
そしてそれは演技にも反映されます。
若い子の演技を聞くと、確かに上手いとは言えない。
しかし、心の純粋さから出てくる裏表のない演技。物語の主人公のような明るく元気な、純粋な演技が、我々30代には難しいのです。
もし30代で主人公やヒロインになりたいのであれば、子供の頃を思い出して、公園で思いっきり走り回ったり、公共の場で全力ではしゃいだりしてみてください。
おそらく羞恥心やTPOを気にしたりと、全力で楽しめないはず。
それが演技にどうしても出てしまいます。普段やっていないから。
我々はその無邪気にはしゃいでいた頃からかなりの時間が経過しているのに対し、彼らはまだそんなに時間はたっていません。
社会の残酷さもまだわかっていません。未来は明るく、夢を語るのです。
我々はそんな明るく眩しい、純粋で、キラキラしたオーラを身に纏った若者と勝負して勝たないといけません。
仮にそれができたとしても、不運なことに年齢という一つの基準値みたいなものを言わなければなりません。
自分がいかに将来性がある人間だとしても、30歳という年齢は、一般的には上記のような目で見られてしまいます。
正直これはどうしようもできない現実です。
若い子が選ばれる理由は他にもありますが、特に大きいところは将来性と吸収力ではないでしょうか。
30代デビューに求められるもの

それだは30代では声優なんて無理じゃん…。と思う方もいらっしゃると思いますが、仕事を選ばなければそんなことはありません。
若者に出せない30代の武器となるのはズバリ…【落ち着き】です。
若い方とは違い、30代からは大人の落ち着きが身についています。
その落ち着きが必要とされる仕事とは主に【ナレーション・外画アフレコ】です。
他にもラジオDJやイベントMCが挙げられますが、代表的なのがこの二つです。
まずナレーションは、聞いている人の心にしっかりと伝えないといけません。
その際に、子供のような無邪気さや純粋さなんてのは必要なく(原稿内容による)、落ち着いて相手に寄り添うように、丁寧に伝える必要があります。
そして経験の豊富さを武器に、言葉も重みというのも増してきます。
言葉の重みは説得力にも繋がってきます。
これは大変に武器になる要素となります。
もう一つは外画吹き替えです。
吹き替えも同様、あまり若い人間が出てこない海外の映画やドラマでは、落ち着きや渋さなどが求められます。
ジェイソン○テイサムに20代前半の子がアテレコしたりはできません。
スパイ○ーマンやターミ○ーターボなども、主人公は若いが、他は渋いおっさんが多いですよね。
特に外画のような実際の人間をアテレコするには、その人間に近しい見た目の人が採用されたりします。
やりたい事と求められる物は別
ここまで話した事のまとめにはなりますが、【やりたい事と求められる物は別】だと言う事がわかります。
自分がどれだけアニメ声優になりたくても、女性だと今やアイドル売りやグラビア売りなんかをしている声優業界で、30代女性のアニメ声優新人で雇うのは流石に厳しいです。
男性でもアイドル売りしている現状ですが、まだ男性の方が年齢はそこまで重視されていない印象です。それでもほとんどの男性声優は、デビューは25歳くらいです。
30代の人たちに、声優業界は何を求めているかもう一度考え、自分は何をすべきかを考えていきましょう。
己が商品である自覚
声優というのは、生身の人間から作り出された声や芝居を使うお仕事です。
一つの作品に声と命を吹き込むのが声優なのです。
作者が作品を作り上げていく上で、どういった声のキャラがいいのかなどを考え、それにあった声を決めていきます。
つまり声優とはある種の「商品」なのです。
例えばあなたが“車”を買おうとします。
何も見ず適当に決めますか?
少なくとも値段や性能はある程度聞いたりするでしょう。
それと同じです。
この声優さんはどのような事ができるのか。特徴があるのか、または自分の作品に合っているのか。自分の作品を世に広めてもらえる人かなど、様々な性能を見ます。
どこを見るかと聞かれると、もうここに書くには多過ぎますので、そこは是非考えてみてください。
ただはっきりしていることは、その作品が売れて欲しいという願いがあることです。
そう思うと、自分がどのようにアプローチしていけばいいのか、自ずと見えてくるはずです。
それでも声優を目指したい方(作戦会議)

かなり声優業界の厳しさを書いたと思いますが、それでも30歳から声優になりたいという方へ。
正直、誰しもがなれるものでもないし、運も必要なことはご承知の上考えていきましょう。
私が考えるのは三つ
・オリジナリティー
・声の良さ
・ファンの多さ
まずオリジナリティーとは、自分にしかできないものを習得すること。
得意な役とかではなく、自分にしか出せない雰囲気や演技を作り出すこと。
そうすることで、他との差別化を図り、自分独自の雰囲気をプレゼンすることで、目にとまる可能性は広がります。
そこに声の良さなども加えていきましょう。
目指すのは声優なので、声に関しても勉強していきましょう。
津田健○郎さんや大塚○夫さんなど他の方には出せない渋い声、高木○さんのようなハスキーで特徴的な声。こうゆう方達は、もう替えが効かない独自ボイスで、一度聞いたら忘れられない声から長いこと声優に携わっています。
しかしここ最近の声優さんは、そこが足りてないと実感します。
アニメをみていても、正直どの声優が演じていてもいいかなと思うレベルで声に特徴がないように思えます。
花江さんとかはやばいですけど(笑)
オリジナリティーに声の良さも加えていくと、かなり目立つ存在になるのではないでしょうか。
最後にファンの獲得です。
最近は特にSNSのフォロワーの多さやYouTubeの認知度も評価の対象になってきます。
演技は最低限できるとして、ファンが多い方が声優を務めると、その分作品を広めてくれるので、たくさんの人に作品を認知してもらえるという点から、かなりのアピールポイントになります。
特に今のアニメ声優は顔出しが多いですから、ある程度容姿に気を遣っている方が採用されたりします。SNSやYouTubeで顔出しが慣れている方は、当然使いやすいし、作品の宣伝にもなるので使って貰えたりします。
まとめ
さてザッと説明しましたが、もちろんこれが正解というわけでもなく、今回書いたものが全てではありません。
もっともっとこの声優業界というのは奥が深く、厳しい世界です。
しかしその厳しさの先に楽しさも待っているかもしれません。
声優になるだけでも難しいのに、そこから仕事をもらって、さらに食べていけるようになるにはかなりハードルが高いです。
しかし我々30代には考える頭があります。
実社会で培ったものを最大限活かし、どのようにすれば声優の仕事ができるのか考えましょう。
そのためにはまず演技を磨くことと並行して業界を知ることが重要だと思います。
みなさん、厳しい世界ですが気合い入れて臨みましょう。

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